2005年2月14日
ようこそ、パイズリ倶楽部へ
その日、私・亀井絵里は、センパイである紺野さんに呼ばれてホテルの彼女の部屋に向かった。
なんだろう・・・コンサ中、私暗かったからかな?
その日のコンサートで、私は数少ない自分のパートでトチってしまい、
それが気になってMCまでちょっと引きずってしまっていた。
紺野さんをはじめ、センパイ方は落ち込みやすい私にアドバイスをしてくれる。
また一緒にお菓子でも食べるのかな・・・?
私は紺野さんの部屋の前に立ち、こんこんっとノックをした。
「亀井です・・・絵里です」
・・・少し経って返事があって、ガチャリと金のドアノブが回り、ドアが開いた。
紺野さんではなかった。
なぜか、加護さんが目の前に立っていた。
「・・・加護さんの部屋・・・私、間違えました!・・・」
部屋を間違えたと思った私がそういうと、加護さんは私の細い手首をぎゅっと掴み、
得意の笑顔で聞きなれない言葉を発した。
「ようこそ、パイズリ倶楽部へ」
ぱ、ぱいずり・・・くらぶ・・・?
満面の笑みでそう言った加護さんは、私を引き寄せるかのように部屋の中に入れた。
部屋の奥には、なんと安倍さんとさゆがいた。
二人はソファーに座って私の方をじっと見つめ、微笑を浮かべていた。
いつもの無邪気な二人の笑顔ではなく、どこか企んでいるかのような、そして少し私を不安にさせる笑みだ。
――どうしたのだろう・・・
そもそも、ここは紺野さんと小川さんの部屋だったはず・・・
不思議がっている私に気づいたのか、ソファーに座っている安倍さんがくすっと笑った。
「亀ちゃん、怖がらないで。紺野とマコトはねー、よっすぃーの部屋に遊びに行ったの」
「はあ・・・そうだったんですか・・・」
「うん、紺野もパイズリ倶楽部のメンバーだったんだけど、よっすぃーが強行に反対しちゃってね。あの子、独り占めしたいらしくて・・・」
え?
なにを言ってるの安倍さん?? ぱいずりくらぶの・・・メンバー!??
目を大きく開いて混乱している私の姿を見て、私の隣に立っている加護さんは、たまらず吹き出して言った。
「安倍さーん、それじゃあ亀井ちゃん、なにがなんだからわからないですよ~」
「あ、そっかそっかー。そうだよね、最初から説明しないとねー。
えっとねー・・・なんていうのかな、今度、うちらで新ユニットを結成することになったのよ。
シゲさんと加護ちゃん、そして私の3人でね。
最初は紺野も含めて4人だったんだけど、さっきいも言ったようによっすぃーの反対があったし、
それにカントリー娘。と紺野と藤本もやってるじゃない? だからこの3人だけになったの」
「・・・それで・・・私がなにか・・・・?・・・・・・・あぁ!」
話が見えず私が焦れてそう言うと、突然背後から誰かが私の腰をいきなりぎゅっと掴んだ。
「はぁあああ・・・・・・・・あああ・ん・・」
腰をつかまれるや否や、白くて細く綺麗な指が、私のミニスカートを掻き分けて下着の上から股間を撫ぜた。
私は思わず腰を退き、唸った。
・・・加護さん・・・だっ・・・!・・・
背中越しに股間を触られ、さらには加護さんの吐息を首筋に感じた。私は突然の責めに対して成すすべがなかった。
――私がいわゆる「ふたなり」であることは、加入時、マネージャーの丁寧な説明があり、メンバー全員知っている。
もちろん、両方の性器を持っていても、表出的性は女であるので、股間の形状以外は普通の女性となにも差異は無い。
マネージャーの懇切丁寧な説明の甲斐あって、私の特殊な性はすんなりとメンバーに受け入れられた。
――それだから、加護さんの手の動きに何も抵抗できなかった。
初めてだった。初めて、アソコを他人に触られたのだった。
「加護ちゃーん、いきなりだめだよー。まだ説明終わってないってー」
安倍さんは笑ってそう言った。
その間にも、加護さんは大胆にも下着の中に手を入れ、親指と人差し指でまだ柔らかいペニスの根元をつまんだ。
「亀井ちゃんのアソコ・・・やっぱ男の子のがついてるんだね・・・」
加護さんの吐息が一層首筋にあたり、興奮していることがわかる。
ぎゅーっと彼女にペニスを握られ続け、私はこれまでに感じたことの無い感覚を股間に覚え、当惑した。
ペニスが痺れ、血液がそこに集中したかのように、熱く、熱くなっていった。
「安倍さーん、亀井ちゃんのあそこ、やっぱりつんくさんの言っていた通りみたいです~」
加護さんの明るい声を聞き、安倍さんは満面の笑みを浮かべ、私に言った。
「私たちの目的はね・・・亀ちゃん――あなたを性的に解放することなのよ」
――――その刹那、私は生まれて初めて、勃起した。
私は加護さんの指から起こってる未知の感覚にとらわれつつ、安倍さんを問いかけるように見つめ返した。
「・・・今はまだ、詳しくは話せないけど。亀ちゃんには、娘。のために犠牲になってもらうのよ。
そのために、私たちは全力であなたを射精に導くの・・・・・・・わかって、私たちはあなたを<導く>のよ」
安倍さんはなっちスマイルと呼ばれるその素敵な笑顔を保ったまま、信じられない言葉を次々に口にした。
む、娘。のため・・・犠牲・・・そして・・・しゃ、射精・・・って・・・
「安倍さん・・・私をどうするんですか・・・なんで、なんでこんな・・・導くって・・・?・・・」
すっかり加護さんに弄ばれてる下半身の刺激に当惑しつつ、私がそう言うと、安倍さんはふと真顔になり、舌打ちした。
「亀ちゃん、勘違いしないでね。これは、あなたのキャラを作り上げるためなの。
キャラクターなんて聞こえはいいけど、それは一種の抑圧なのよ。
本当の自分を知り、同時にがんじがらめに自分を押さえ込むことなの・・・・・・・さゆ、してあげて」
安倍さんはそこまで言うと、ソファーに再び座った。
隣のさゆは安倍さんの合図を受けるや否や、つかつかと私の前にやってきた。
・・・いつものさゆじゃない。どこかが、おかしい。何かが歪んでいる。
ホテルの部屋でいつも一緒のさゆ、恥ずかしがる私に気を使わずにいつもお風呂に一緒に入ろうとするさゆ・・・
・・・今、私の目の前のさゆは、私の知らない、これまでに見たことの無いさゆであった。
「さ、さゆ・・・これはどういうことなの!?」
「・・・えり、心配しないで。私、一生懸命頑張るの。」
さゆはそう言って、突然服を脱ぎ始めたのだった。
・・・!!?
さゆはブルーのサマーセーターを脱ぎ去り、背中に手を回してブラジャーをも取り去った。
まったくさゆの行動を理解できないでいる私は、ただただ、さゆの露になった上半身を見つめることしかできないでいた。
そして、青白い血管がほんのり薄く浮き出ているもボリュームのあるその胸を、恥ずかしげもなく見せ付けるかのように
ゆっくりとさらに私のほうに近づいてきたさゆは、驚くべきことに私の足元にちょこんと座り、私の下着を取り外しにかかった。
「えりの初めての精液は・・・私のものなの・・・」
「さ、さゆ・・・!」
私が抵抗する間も無く、さゆは私の下着に手をかけ、スルリとおろした。
・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!
そこには、大きさが通常の2倍にも3倍にもなった、私のペニスが天を向いて突き立っていた。
張り裂けそうなくらい肥大化したせいか、先は赤黒く膨れ上がり、異様な形状をしていた。
・・・まさにそれは、話で聞いたり、さゆと二人で見た変な雑誌のイラストのような男性のペニス、
そのものだった
表出的には女性の性が圧倒的に優位であり、私はこれまでに勃起というものを体験してこなかった。
生理もあり、精神的にも女であるため、この男性器はただのおまけだと自嘲気味に思っていた。
だが、加護さんの手によって、それは単なる思い込みであったに過ぎないことを知った。
私は、ふたなりであることを嫌が上でも思い出させられたのだ。
ペニスを目の前にしてさゆは、心なしか頬を赤く染めるも、ひるむことなくじっとそれを凝視していた。
晩生であると思っていたさゆに、私はふたなりであることを極力意識させないように気をつけ、
一緒にお風呂に入るときでも性器はなるべく見えないように、配慮してきた。
小学校からの、友達との付き合いで得た、私なりの付き合い方だった。
しかし、目の前のさゆは、私のペニス、しかも勃起したペニスに驚くことなく、見続けていた。
「えり・・・はさんであげるね。」
さゆはそう言うと、両胸の脇に手を添え、私のペニスを谷間ではさもうとした。
・・・少ない性知識から、それが「パイズリ」と呼ばれるプレイであることに気づいた。
「や・・・やめて・・・!・・・そんな・・・」
私の声にもさゆは躊躇わず、その豊満な胸でペニスを完全に挟んだ。
ペニスの先は、あとほんの少しのところでさゆの薄紅色の唇に届きそうであった。
背後から加護さんに抑え込まれ、下半身をさゆにいいようにされ・・・私は驚きと興奮の狭間にいた。
そのとき私は、悲しいほど男だった。
――さゆの二つの大きな乳房の間に、私のカチカチに固く勃起したペニスがある。
白く、柔らかく、綺麗で豊かなさゆの乳房。
その間に抑え付けられている、私の・・・醜くてコンプレックスだった、二番目の性器。
それは、たまらなくエッチな光景だった。
「シゲさん、胸をつかんで、亀ちゃんのアレをこするように上下に動かすのよ」
安倍さんがソファーに座って足を組み、さゆに命令するかのように言った。
さゆは無言で頷き、私のペニスを谷間に挟みつつ動かし、刺激し始めた。
「あ・・・・・あ・・・んん・ん・・・・」
さゆの胸が多少変形しながら動くたび、私のペニスに適度な圧力と柔らかい感触が与えられていった。
思わず私は吐息を漏らしてしまう。
先っぽが隠れてしまうほど包み込まれたかと思うと、次の瞬間には下がって、袋のところがかすかに刺激される。
さゆの動きは、学んだものなのかそうではないのかわからないも、私の性感を呼び起こすものであった。
生まれて初めての男性性の快感に、私はとまどい、そして溺れていった。
さゆが何往復も上下にこする動きをすると、私のペニスは始めよりも一段と大きさを増したかのように見えた。
「えり・・・キモチいい・・・?」
さゆは動きに慣れたのか、胸に挟んでいるペニスから視線を外し、白い歯を見せつつ私にそう尋ねた。
たまらなく可愛くて、たまらなく愛おしい、さゆの笑顔。
――いつものさゆだった。なにも違うことは無かった。
ふと、以前から、エッチな悪戯ごっこと称してこんなことをやっていたかのような気になってしまう・・・
「・・・ん・・・・ん・・・・んふ・・・・ん・・・」
興奮のあまり頬が紅潮している私とともに、膝立ちの格好のさゆも次第に上下の動きが大きくなり、
微かながら息を漏らしていた。
股の付近から太ももの上あたりにかけて、ずっとさゆの乳首がこすれてあたっていた。
そして、それは徐々に固く、まっすぐとがっていった。
一つ年下の子の胸によって刺激されているという状況に、私は激しく混乱した。
お仕事で失敗したり、疲れたまま家に帰ってきた夜には、私は自分を慰めることがあった。
人差し指と中指で、アソコをちょっとだけいじって、躊躇いがちに声を漏らす程度の、ささやかな行為だった。
けど、こんな刺激は初めてだった――
「・・・道重ちゃんのおっぱい、気持ちよさそう」
私を背後から抱きしめている加護さんが、ぽつり、そう呟いた。
そして、加護さんの唾を飲み込む音がした。
・・・私は、もう、「射精」するのかもしれない。
シュッ、シュッ、シュッ・・・・・・
さゆは大胆にも動きを大きくし、私のペニスを刺激し続けた。
微かにペニスと胸がこすれる音がして、それがたまらなくエッチだった。
・・・下半身が震えてきた。
ペニスの根元あたりで震える何かが突き上げてくる感覚を覚えた。
・・・こ、これが・・・男性の感覚・・・なの・・・?
「は・・・あ・・・・・ん・・・・・・イク・・・」
私があえぎながらそう言うと、さゆは私を見つめ・・・なぜか微笑んだ。
さゆのこんなエッチで小悪魔的な表情を見るのは、初めてだった。
私の表情を見て、ますます胸をぎゅーっとペニスに押し付け、上下に激しく動いた。
・・・熱い。たまらなく熱い。
こみ上げてくる。何かがこみ上げてくる。
「ぁ・・・・・・あ・あ・・・・・・・・・・・」
「えり・・・・・・・・いって!!!!」
でる・・・・・でちゃう・・・・でちゃうよ・・・・・・・・
「あああああああ・・・・・・・・んん・・ああ・・・・」
・
・
・
その瞬間、ペニスの先から白くドロっとした液体が噴出した。
断続的に、どぴゅっ、どぴゅっ・・・と、ペニスがまるで生き物であるかのように激しく震えた。
そして、さゆの顔と髪に降りかかり、さゆを白く汚していった。
私は、激しく射精した――
・・・
頭が、燃えてる。
顔は自分でも驚くぐらい真っ赤だろう。
何度も痙攣するペニスが収まりを見せ、勃起していた状態から徐々に下に垂れていった。
生まれてはじめてのペニスへの刺激、射精、そして快感・・・
私は腰砕けの状態になってしまい、加護さんの両腕にずっと支え続けてもらっていた。
目の前には精液で汚れたさゆがいた。
「さ・・・さゆ・・・」
「えり・・・・・・たくさん出たね・・・♪」
さゆは嫌がりもせず、私の初めての射精を目の当たりにし、受け止めた。
安倍さんがティッシュを大量に持ってきて、さゆの髪から頬にかかった精液を優しく拭き始めた。
出た量が半端ではなく、何枚もティッシュが使われた。
「シゲさん、お疲れ様。シャワー浴びきて。」
あらかた綺麗になると、安倍さんがそう言い、さゆは素直に立ち上がった。
そして、まだ放心状態にある私に近づき――キスをした。
・・・!
さゆの柔らかな唇が、やけに肉感的だった。
さゆは不意に私にキスをした後、バスルームに消えていった。
「亀ちゃん・・・これが、パイズリ倶楽部なの。シゲさんの笑顔、見た? ――あなたには、メンバーを
癒せる能力があるのよ。」
安倍さんはじっと私を見つめ、そう言った。
――冗談ではないようだった。
私の能力・・・キャラ・・・。
私はさゆの笑顔を思い出した。
私の精液を受け止めたさゆは、たまらなく笑顔だった。
――でも。
頭が、燃えてる。
顔は自分でも驚くぐらい真っ赤だろう。
何度も痙攣するペニスが収まりを見せ、勃起していた状態から徐々に下に垂れていった。
生まれてはじめてのペニスへの刺激、射精、そして快感・・・
私は腰砕けの状態になってしまい、加護さんの両腕にずっと支え続けてもらっていた。
目の前には精液で汚れたさゆがいた。
「さ・・・さゆ・・・」
「えり・・・・・・たくさん出たね・・・♪」
さゆは嫌がりもせず、私の初めての射精を目の当たりにし、受け止めた。
安倍さんがティッシュを大量に持ってきて、さゆの髪から頬にかかった精液を優しく拭き始めた。
出た量が半端ではなく、何枚もティッシュが使われた。
「シゲさん、お疲れ様。シャワー浴びきて。」
あらかた綺麗になると、安倍さんがそう言い、さゆは素直に立ち上がった。
そして、まだ放心状態にある私に近づき――キスをした。
・・・!
さゆの柔らかな唇が、やけに肉感的だった。
さゆは不意に私にキスをした後、バスルームに消えていった。
「亀ちゃん・・・これが、パイズリ倶楽部なの。シゲさんの笑顔、見た? ――あなたには、メンバーを
癒せる能力があるのよ。」
安倍さんはじっと私を見つめ、そう言った。
――冗談ではないようだった。
私の能力・・・キャラ・・・。
私はさゆの笑顔を思い出した。
私の精液を受け止めたさゆは、たまらなく笑顔だった。
――でも。
「安倍さん・・・私・・・なにを・・・?」
私が不安気に尋ねると、安倍さんは少しだけ微笑んだ。
「あなたのためなの。あなた・・・先輩メンバーとあんまりお喋りとかしてないでしょ?
いつも同期とばっかりいるから、ちょっと不安になってたの。
もっといろんな人と喋ったほうが、これからいいと思うの。
そのために、身体からふれあうのもいいんじゃないかしら?」
そんな・・・そんなこと・・・できない・・・
私は安倍さんからの視線に耐えかね、俯いた。
すると、安倍さんは私に近づき、私の肩を抱いた。
優しく、まるで母親のような抱き方だった。
「安心して・・・。これはあなたを解放するためなの。
――ふたなりであることのコンプレックスから。」
・・・ふたなりであることの、コンプレックス。
「そんな泣きそうな顔しないで。
みんな、亀ちゃんと話したり、抱き合ったりしたいって思ってるんだよ?
・・・私も、ね」
そう言って、安倍さんは露出したままの私のペニスにそっと触れた。
・・・・・・・・・!
ちっちゃなちっちゃな手に包まれ、安倍さんのぬくもりを感じた。
安倍さんは私のペニスを優しく、ゆっくり愛撫していった。
「あ・・・・・あ・・ぁ・・」
吐息が漏れる。
――初めてだった。
私の心の中にある、ふたなりであることの心の傷のかさぶたを指摘されたのは。
切ないほど無防備で剥き出しの私の心が、今、激しく揺れ動いていた。